ワイヤー詐欺（Wire Fraud） | 国際ロマンス詐欺予防研究所

■ ワイヤー詐欺（Wire Fraud）

国際ロマンス詐欺は、ワイヤー詐欺の一部です。この記事ではワイヤー詐欺についてご説明します。

ワイヤー詐欺は、ワイヤー送金システムを悪用して詐欺を行うため、「ワイヤー送金システムを悪用した詐欺行為」と呼ばれます。この詐欺行為では、詐欺師が被害者に対して偽の情報を提供し、送金を要求することでお金をだまし取ります。

ワイヤー送金システムとは？

ワイヤー送金システム（Wire transfer）は、電子的な手段を使って銀行間で資金を移動させる仕組みです。

これにより、国内や国際的な取引で即座に資金を送受信することが可能となります。ワイヤー送金は高額な取引や緊急の支払いに利用され、銀行や金融機関を介して行われる信頼性の高い方法です。アメリカを含む世界中で広く利用される送金方法です。

詐欺師はなぜワイヤー送金を悪用するの？

ワイヤー送金は、銀行間で迅速に資金を送受信できる便利なシステムです。

特に国際送金では、お金を迅速に相手先に送ることができるため、ビジネス取引や緊急の支払いなどで広く利用されています。

しかし、一度送金が完了すると、取り消しや返金が非常に難しくなるという特徴があります。この点が、詐欺師にとって都合の良い手段となっています。

ワイヤー詐欺の手口

ワイヤー詐欺は、入念な計画と高度な心理戦術を用いることが多く、被害者が詐欺に気付くことが難しい場合もあります。

詐欺師は被害者の信頼を勝ち取るために、自分を信頼できる人物や機関のように見せかけ、被害者の感情を操りながら送金を要求します。

ワイヤー詐欺の具体例

ワイヤー詐欺の具体例として、以下のようなものがあります：

仕事関連の詐欺
詐欺師は、求人広告やビジネス関連のウェブサイトを利用して、高収入の仕事やビジネスチャンスを装って被害者を誘惑します。被害者は、登録料や事前支払いを行うことを要求され、それを送金してしまうことがありますが、実際には詐欺であり、詐欺師が姿を消すというケースがよく見られます。
未払いの請求詐欺
詐欺師は、被害者に未払いの請求書や税金の支払いを装い、即座に支払うように要求します。被害者は焦りや恐怖心から、偽の請求書に記載された指示に従ってワイヤー送金を行うことがありますが、実際には詐欺である場合があります。
宝くじ詐欺
詐欺師は、被害者に偽の宝くじやロトの当選通知を送り付け、高額の賞金を受け取るために手数料や税金の支払いを要求します。被害者は当選の喜びから、お金を送金してしまうことがありますが、実際には当選していない場合がほとんどで、お金は詐欺師に流れてしまいます。
国際ロマンス詐欺
国際ロマンス詐欺は、ロマンティックな関係を利用して被害者からお金をだまし取る手法の一つであり、その際にワイヤー送金システムを悪用することがよくあります。

以上、ワイヤー詐欺について説明しました。ワイヤー詐欺は、ワイヤー送金システムを悪用して行われる詐欺行為であり、詐欺師が被害者の信頼を勝ち取りながらお金をだまし取る手口です。

ワイヤー詐欺はさまざまな手口で行われ、被害者が自らの判断力を失い、詐欺師の要求に応じて送金を行うケースが多く見られます。

警戒心を持ち、不審な取引や要求には慎重に対処するようお気をつけください。

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■ ロマンス詐欺師の悪質な営業サイクル

本記事では、ロマンス詐欺師の悪質な営業サイクルをフローチャートで解説します。

詐欺師はまず、ターゲットと信頼関係を築きます。次に、感情的に接近し、さらに信頼を深めます。そして、ウソの理由をでっち上げてお金や個人情報を騙し取ります。

お金も個人情報もだまし取れたら、急に連絡がつかなくなったり、お金を返してくれなくなるなどして、信頼を裏切ります。そして被害者とお別れです。

そして、詐欺師は次の新たなターゲットを探します。ロマンス詐欺師はこのような悪質な営業サイクルを繰り返しています。

graph TD
T(ターゲット選定) --> O(オンラインで接触)
O --> S(信頼関係構築)
S --> K(感情的な接近)
K --> SN(信頼関係を深める)
SN --> SE(金銭援助の依頼)
SN --> KJ(個人情報の収集)
SE --> KS(金銭をだまし取る)
KJ --> KJS(個人情報をだまし取る)
KS --> SU(信頼を裏切る)
KJS --> SU
SU --> HW(被害者との別れ)
HW --> AT
AT(新たなターゲットへ) --> T

以上、ロマンス詐欺師の悪質な営業サイクルをフローチャートで説明しました。

ロマンス詐欺は被害者の感情を利用して金銭をだまし取る犯罪行為であり、多くの人々が被害に遭っています。

私たちはこれを防止するために、啓蒙活動や情報提供、教育が重要だと考えています。

オンラインでの交流には常に警戒心を持ち、急な金銭要求や怪しい投資案件には注意してください。

もし、自分や家族が詐欺に遭ったら、すぐに最寄りの警察に報告しましょう。もし詐欺かどうか不安な場合やトラブルがあれば、地元の消費生活センターなどに相談してください。

👉 公的な窓口一覧

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作成 2023-07-29

■ AIディープフェイクがロマンス詐欺に使われる危険性と対策

ディープフェイク技術が進化し、AIを利用した偽の映像が増えています。ロマンス詐欺の手口としても、ディープフェイク技術が悪用されていることがイギリスの慈善団体によって警告されています。被害者が偽の映像を本物の人物と思い込まされて、大金を騙し取られる危険性が高まっています。