■ 国際ロマンス詐欺の手口


国際ロマンス詐欺は、オンラインの出会いの増加とグローバルなコミュニケーションの便利さを悪用した悪質な詐欺の一種です。

この詐欺は被害者の感情を利用し、金銭や個人情報を騙し取ることを目的としています。

特に国際的ロマンス詐欺は、詐欺師と被害者が異なる国に位置しているため、解決が複雑な場合があります。

以下に、国際的ロマンス詐欺の代表的な手口のランキングをご紹介します。

1位:ウソの恋愛関係で騙す

この手口では、オンラインで出会った相手と恋愛関係を築いて信頼を得た後、金銭や個人情報を騙し取る手口です。
詐欺師は、まず被害者に恋愛感情を抱かせます。詐欺師はとても親切で、すぐにあなたのことを好きだというでしょう。

詐欺師はあなたに、毎日何度も何度もメッセージを送ってきます。詐欺師である魅力的な異性と自分は、もしかして付き合っているのか?と思ってしまうような親密な関係を作り出します。
しかし、最終的には、緊急事態や急な経済的な問題を持ち出してお金を要求してきます。結局、国際ロマンス詐欺はお金に行き着きます。

2位:ウソの職業で騙す

この手口では、詐欺師は自分を軍人(アメリカでは特に多い)、外交官、またはハイクラスのビジネスマンなどの社会的に高い地位にある人物と偽ります。

彼らは被害者に対して、経済的なトラブルや法的な問題を抱えていると主張し、お金や個人情報の提供を求めます。
この手口では、詐欺師は被害者との直接の対面を避けるために、ビデオチャットや電話の使用を嫌がることもあります。

3位:ウソの投資話で騙す

この手口では、詐欺師は被害者に対して、高利回りの仮想通貨や株式などの投資のチャンスを提案します。

彼らは実在する企業や仮想通貨の名前を使用し、高いリターンを約束しますが、実際には詐欺師が作ったウソの投資プロジェクトです。
被害者はお金を投資し、しばらくすると詐欺師は姿を消します。

4位:ウソの相続話で騙す

遺産相続を名目とした国際的な詐欺が増加しており、日本語で書かれた手紙やメールが広まっています。
この詐欺では、実在する企業の社員を騙った個人資産管理人が、死亡した日本人の親族として手紙の受取人を指名し、遺産相続手続きを依頼してきます。

しかし、これらの手紙やメールに記載されている情報はすべて事実ではなく、実際に関与した人物も本人ではありません。
この詐欺は、遺産を現金化するために手数料や送金のためのお金をだまし取ることを目的としています。
もし、心当たりのない遺産相続に関する手紙やメールを受け取った場合は、焦ってお金を振り込まずに詐欺の可能性を疑うことが大切です。

5位:ウソの出会い系サイトで騙す

この手口では、詐欺師はウソの出会い系サイトを用意し、検索エンジンからやってくる被害者を待ちます。
出会い系サイトがウソであることを見抜きにくいのは、これらのサイトがよくできており、何百もの偽のプロフィール、さまざまなコンテンツ、および「カスタマーサービス」担当者がいることです。

出会い系サイトの魅力的な異性にメッセージを送信しようとすると、出会い系サービスはあなたに費用をを請求します。
ただ、その相手は詐欺師なので、これは無駄な支払いです。

また、被害者が個人情報を提供することで、さらに別のウソの出会い系サイトから連絡が届き、詐欺が繰り返されます。

以上、国際ロマンス詐欺の手口をご紹介しました。

詐欺師は常に新しい手法を開発しています。個人情報や金銭の提供に際しては、常に注意を払い、不審な活動に関して警戒心を持つことが重要です。


参考文献:

作成 2023-07-13    更新 2023-07-30
■ AIディープフェイクがロマンス詐欺に使われる危険性と対策

ディープフェイク技術が進化し、AIを利用した偽の映像が増えています。ロマンス詐欺の手口としても、ディープフェイク技術が悪用されていることがイギリスの慈善団体によって警告されています。 被害者が偽の映像を本物の人物と思い込まされて、大金を騙し取られる危険性が高まっています。

ロマンス詐欺師は、ディープフェイク技術を活用して自らの姿を他人に偽装し、被害者を欺く新しい手法を編み出しています。

被害者支援慈善団体の詐欺専門家、リサ・ミルズ氏によれば、詐欺師は最新のディープフェイク技術を利用し、映像を作成して「偽の映像を本物の人間だと信じ込ませる」ような手法を編み出しています。

例えば、ある被害者はデートサイトで出会った詐欺師に35万ポンド(約6,100万円)を騙し取られました。詐欺師はディープフェイク技術を使ってビデオ通話を行い、被害者に「本物の交際相手」と信じ込ませました。

さらに、詐欺師はデジタル加工された男性の写真を使って、男性が「結婚してくれますか?」と書かれたサインを持っているように見せました。

この被害者は50代の女性で、詐欺師に騙されて年金の満期解約を行い、個人の財産を売却するほどに追い込まれました。

詐欺師は、彼女に「高利貸し人質にされ、拷問を受けている」と信じさせ、お金を払わせました。

リサ・ミルズ氏は「経済的な被害だけでなく、被害者は心の負担も大きいです。自分の恋人が危険に晒されていると感じるからです」と語っています。

彼女は技術が「より洗練されてきている」と警告し、ディープフェイクが詐欺師たちの「危険な手法」になりつつあると指摘しています。

まとめ

  • ディープフェイク技術の進化により、ロマンス詐欺の手口が高度化している。
  • ロマンス詐欺師はディープフェイク技術を使い、ビデオ通話などで被害者を欺く手法を編み出している。
  • ディープフェイク技術はますます洗練され、偽造映像が本物と区別しづらくなっている。
  • 被害者は経済的な被害だけでなく、感情的な苦痛も受ける可能性がある。
  • デートサイトやSNSなどのプラットフォームは利用者の安全対策を強化する必要がある。

お気をつけください

  • 不審な相手とのオンライン交流には注意しましょう。
  • 映像通話などで相手が言っていることに疑問を持ったら警戒しましょう。
  • 出会い系サイトやSNSでの出会いには慎重になり、相手の身元を確認しましょう。
  • 未知の人物に個人情報を送信しないようにしましょう。

以上、AIディープフェイクがロマンス詐欺に悪用される危険性をご紹介しました。

被害を防止するには、個人の警戒心が最も重要です。不審な相手とのオンライン交流には注意し、映像通話などで相手の言っていることに疑問を持ったら警戒しましょう。

出会い系サイトやSNSでの出会いには慎重になり、相手を本当に信頼できるか確認することも大切です。

知らない相手に個人情報を送信しないように気をつけましょう。自分の身を守るために、常に警戒心を持ちながら生活することが大切です。

参考文献:

作成 2023-07-28
■ ギフトカード詐欺とは?

ギフトカード詐欺は、詐欺師が被害者に対してウソの理由でギフトカードの情報を要求し、それを利用して金銭を不正に騙し取る手法です。身元を確認せずにカード情報を提供しないよう注意が必要です。

この詐欺の手口の流れは、次のとおりです。

1. 詐欺師がメールで被害者に連絡してくる

まず、詐欺師はメールで被害者に連絡してきます。それは何かあなたに問題があって支払いが発生したという内容です。

例えば、「あなたのパソコンに問題があって、ギフトカードでの支払いが必要だ」などと言います。

2. ギフトカードを買ってくれという

その後、詐欺師は被害者に指定の金額のギフトカードを買ってくれって頼みます。被害者はその指示に従って、ギフトカードを買ってしまいます。

3. ギフトカードの情報を提供させる

そして、最後は被害者にギフトカードの情報を提供させます。

カードの番号やPINなどを詐欺師に教えてしまうと、詐欺師はそのギフトカードのお金を使ってしまいます。

そして被害者が支払ったお金は戻ってこないことがほとんどです。


もし、自分や家族が詐欺に遭ったら、すぐに最寄りの警察に報告しましょう。もし詐欺かどうか不安な場合やトラブルがあれば、地元の消費生活センターなどに相談してください。

公的な窓口一覧


参考文献:

作成 2023-07-26


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