スペインでロマンス詐欺が発生し、被害者は約900万円相当の57,000ユーロをだまし取られました。
この事件に対し、スペイン内務省の民間警備隊が特別作戦「ROMANTICS」を展開し、詐欺師に立ち向かいました。
ロマンス詐欺は、犯人が被害者と嘘の恋愛関係を作り感情的で深い絆を築いて、そしてお金をだまし取るという手口です。
この事件の被害者たちも、詐欺師との恋愛関係が本当のものと信じ込みお金を貸しますが、約束されていた返済はされませんでした。
特別作戦は、1年ちょっと前に有名な出会い系アプリを通じて男性と知り合ったという女性の苦情を受けて始まりました。
スペイン・アリカンテ民間警備隊の捜査員たちは調査を開始し、被害者の証言と証拠を元に徹底的な捜査を行いました。
被害者は、犯人と本当の恋愛関係にあると信じており、詐欺師と会いたいと願いましたが、詐欺師は仕事や個人的な問題を理由に会うことを拒否し続けていました。
詐欺師は被害者の信頼を得るために、国家治安部隊に所属しているとか、裕福な家族の出身であると嘘を付いていました。また、スペインの都市エルチェでビジネスや投資をしているという嘘もついていました。
さらに、詐欺師は被害者に対して自分の家族の問題やビジネスの失敗などの悲劇的なストーリを語って、嘘を重ねていました。
被害者が悲劇的なストーリを詐欺師から聞いたとき、被害者はこれは本当の愛をだと信じていたので、心から詐欺師のことを気の毒に思って、お金を貸しました。
しかし、犯人は返済するフリをしてはまた新たな問題を作り出し、何度も繰り返しお金を借りました。結局、被害者にお金が返済されることはありませんでした。
捜査員たちが収集した証拠によれば、犯人と被害者の架空の関係は14ヶ月間も続いており、1日平均350通ものメッセージを交換していたことが判明しました。
そして、被害者は8ヶ月間にわたって合計57,000ユーロ(約900万円)を犯人たちに送金してしまっていたのです。
特別作戦は、犯人たちの自宅に立ち入り捜索し、39歳の男性とそのパートナーである39歳の女性を逮捕しました。この2人がロマンス詐欺の犯人でした。彼らは、被害者たちからだまし取ったお金をマネーロンダリングして利益にしていました。
この作戦は、裁判所の監督の下で、すペン・アリカンテ民間警備隊の専門チームである市民治安部隊(USECIC)の支援を受けて、アリカンテ民間警備隊の捜査員が作戦を遂行し、法的手続きや刑事訴追が適切に執行されました。
被害者たちの告発と捜査員たちの勇気ある行動によって、ロマンス詐欺師の男女は追い詰められ、逮捕されたのです。
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