■ オフショアセンターと国際ロマンス詐欺

オフショアセンター(Offshore Financial Center:OFC)は、人々が自分の情報や財産を他人に知られずに守るための場所を提供します。

国際ロマンス詐欺犯たちは、このような場所を利用することがあります。

つまり、オフショアセンターは詐欺師たちが行う不正な活動を支援しているような側面があるわけです。

この記事では、オフショアセンターとは何か、オフショアセンターと国際ロマンス詐欺の関係性、についてお送りします。

ケイマン諸島上空

オフショアセンターとは

オフショアセンターは、主に税制優遇や金融プライバシーの提供などの特典を提供する国や地域のことを指します。

これらの地域は、外国からの資本やビジネス活動を引きつけ、経済的な利益を追求するために、特定の法的・税制的枠組みを提供します。

以下に具体的な特徴を説明します。

  1. 税制優遇
    オフショアセンターは通常、低い法人税率や所得税率を提供します。これにより、企業や個人は税負担を軽減し、収益を最大化することができる場合があります。

  2. 金融プライバシー
    オフショアセンターは金融情報の秘密保持を重視することがあります。これにより、資産の所有者や取引情報が外部に漏洩するリスクを減少させることができます。

  3. 法的保護
    一部のオフショアセンターでは、外国からの法的な脅威から資産を保護する手段を提供します。法的な手続きや司法の透明性によって、資産を保護することができる場合があります。

  4. ビジネスチャンス
    オフショアセンターは国際的なビジネス活動や投資を促進する場として機能することがあります。企業はこれらの地域を拠点として、国境を越えたビジネスを展開することができます。

代表的なオフショアセンターには、ケイマン諸島、バミューダ、セーシェル、キプロスなどがあります。これらの地域は、企業や個人にとって税金や金融プライバシーの利益を提供する一方、国際的な課題や倫理的な懸念も引き起こすことがあります。

Location of Cayman Islands (circled in red)ケイマン諸島の場所

オフショアセンターと国際ロマンス詐欺の関係

オフショアセンターはなぜ国際ロマンス詐欺犯に利用されるのでしょうか。

詐欺サイトである「Dreour」「Litexce」 は、運営場所はケイマン諸島であるとサイトに明記されています。

それは、オフショアセンターが犯罪者にとって役に立つような、次の特徴を持っているためです。

  1. 匿名で資金移動ができる
    ロマンス詐欺師は、被害者からだまし取った資金をオフショアセンターの銀行口座に移動させることがあります。これにより、詐欺から得たお金の追跡が難しくなります。オフショアセンターの秘密保持や匿名性の特性が、詐欺師にとって不正な資金を隠すための便利な手段となります。

  2. 管轄権の問題を利用できる
    オフショアセンターは複雑な法的手続きや国家や捜査機関の管轄権の問題を利用することがあります。また、ロマンス詐欺師は、被害者をオフショアセンターの法的なプロセスに巻き込んで、不正な脅迫や交渉を行うことがあります。これにより、被害者が抵抗することを躊躇する可能性が高まります。

  3. 資金洗浄と資産隠蔽ができる
    被害者から騙し取ったお金をオフショアセンターを通じて資金洗浄することで、そのお金の出所を隠蔽する試みが行われます。詐欺師たちは、資金を複雑な取引や投資を通じて動かし、その資金を正当な資産と混ぜることで、犯罪・不正の証拠を隠そうとします。

  4. 法の盾の利用
    オフショアセンターは、法的な保護を提供することがあります。ロマンス詐欺師たちは、法的に保護されたオフショア法人や金融機関口座を通じて自身を守り、被害者や捜査機関の行動に対抗する場合があります。

オフショアセンターと国際的なロマンス詐欺との関係は、詐欺師はオフショアセンターの匿名性や秘密保持、法的複雑さを利用し、オフショアセンターは詐欺師の犯罪行為から得られるた資金により間接的に得られる経済的なメリットと推測されます。

オフショアセンターに対しての国際的な取り組みや圧力により、オフショアセンターは規制強化や透明性の向上を求められていますが、一方でその過程には時間がかかることがあります。

結果として国際ロマンス詐欺やマネーロンダリングの舞台になっているというのは、非常に大きな問題であり、早急な規制強化が望まれます。

ケイマン諸島の街並み

ケイマン諸島、バミューダ、セーシェル、キプロスにある金融機関

代表的なオフショアセンターとされる、ケイマン諸島、バミューダ、セーシェル、キプロスにある金融機関にはどのようなものがあるのでしょうか?それぞれご紹介します。

調べてみると小さな島々なのに、とても沢山の金融機関があることに驚きます。

その理由は、オフショアセンターの税制優遇や国際的な金融活動への需要、専門的なサービス提供などが影響しています。

ケイマン諸島・カマナ湾上空

まとめ

以上、オフショアセンターと国際ロマンス詐欺の関係についてご紹介しました。

オフショアセンターは、企業や個人に税制優遇を提供し、国際取引や資産管理を容易にします。これにより、経済成長や雇用の創出が促進されます。

一方で、オフショアセンターは金融プライバシーの利用を通じて、国際ロマンス詐欺などの不正活動や資金洗浄を助長し金融犯罪の温床となることがあり、透明性の欠如が問題視されています。

オフショアセンターへの規制強化のため、多くの国が国際基準に合う規制を導入し、金融機関の監視強化や顧客情報の共有を推進しています。

ただ、現在も日本をはじめ世界中で、国際ロマンス詐欺など金融犯罪が横行し多くの人が悲しみ、苦しんでいます。

このような犯罪の抜け道となるようなオフショアセンターに対しては、国際的な連携と透明性の確保により、金融犯罪の温床となる余地を減少させ、安定した金融システムの確立を目指す取り組みを急ぐ必要があります。


😱シンガポールの彼女: 国際ロマンス詐欺 被害者の告白💔 👈 実際に被害に遭ってお金を失った人はこうなります

作成 2023-08-25    更新 2023-08-26
■ ロッテリー詐欺とロマンス詐欺:違いと類似点を知って警戒を

ロッテリー詐欺(Lottery scam)は、日本では「当選詐欺」や「宝くじの当せん・換金等にまつわる詐欺」と呼ばれ、一般的には架空の「くじ」や「宝くじ」に関連した詐欺のことを指します。

詐欺師は被害者に対して、高額な賞金や景品を手に入れるチャンスがあると偽り、あるいは架空の「くじ」に参加するよう誘惑します。

被害者は参加費や手数料を支払う必要があると言われ、お金を支払った後で賞金を受け取ることができると納得させられます。

しかし、実際には賞金は存在せず、被害者が支払ったお金は詐欺師の懐に収められてしまいます。

ロッテリー詐欺は、電子メール、手紙、電話、ウェブサイトなどを通じて行われることがあります。

(当選詐欺の事例)

この画面は当選詐欺のホームページの画面です。インターネットを閲覧していると、突然当選したとの表示出て、何かの申し込み手続きが始まるというものです。

図:当選詐欺の画面例


詐欺師はしばしば公式な文書やロゴ、連絡先情報を模倣して信頼できることを演出し、被害者をだまそうとします。

また、被害者に対して個人情報や銀行口座情報を提供するよう求めることもあり、これによってさらなる被害が拡大することがあります。

一般的に、ロッテリー詐欺は違法行為であり、多くの国で刑事罰の対象となる可能性があります。

個人が見知らぬ「くじ」や「宝くじ」に関する通知を受けた場合、十分な調査を行い、信頼できる情報源から確認を取ることが重要です。

身に覚えのない「くじ」に関する高額な報酬を約束する情報には慎重に対処し、怪しい場合は最寄りの警察署などに通報することが大切です。

ロマンス詐欺との関係性

ロッテリー詐欺とロマンス詐欺は、いずれも「前払い詐欺」の一種です。

前払い詐欺(または前払い金詐欺)とは、被害者に対してある種の支払いを事前に要求し、その後約束された商品、サービス、または報酬を提供しない詐欺行為のことを指します。

前払い詐欺で詐欺師は、高額の報酬、素晴らしい取引、あるいは価値のある商品やサービスを提供すると宣伝し、被害者から前払い金を騙し取ることを目的としています。

graph LR 前払い詐欺 --> 419詐欺 前払い詐欺 --> ロマンス詐欺 前払い詐欺 --> ロッテリー詐欺 前払い詐欺 --> ペット詐欺 前払い詐欺 -->インターネット上の商品販売詐欺 style ロッテリー詐欺 fill:#FADBDA style ロマンス詐欺 fill:#FADBDA

ロマンス詐欺との違い

ロッテリー詐欺とロマンス詐欺は、ターゲットや手法が異なる点で区別されます。

ロッテリー詐欺は架空の賞金を約束してお金を詐取しようとする詐欺であり、ロマンス詐欺は仮想的なロマンスを築き、被害者の感情を悪用して金銭を奪おうとする詐欺です。

以下に、ロッテリー詐欺とロマンス詐欺の違いを比較します。

項目 ロッテリー詐欺 ロマンス詐欺
主な標的 金銭を求めるため、高額報酬や賞金を誘惑 愛情や信頼を築き、金銭や贈り物要求
誘惑手法 高額報酬や景品のチャンスを提供 ロマンスや将来のパートナーシップを約束
金銭の要求 参加費や手数料の支払いを要求 お金や贈り物を要求
被害者の心理 賞金獲得の夢や金銭的利益に惹かれる 愛情や信頼によって惑わされる
偽装されるもの 架空のくじや宝くじ 架空の恋愛関係
情報提供の求め方 参加費支払いや口座情報の提供を要求 個人情報や贈り物の提供を要求
被害の拡大リスク 支払いが求められる範囲で制限される 資金や情報を提供し続ける要求がある
一般的な対象者 幅広い年齢層や背景の人々 主に孤独や愛を求める人々
被害の発覚タイミング 支払い後に賞金がないことが明らかに お金や情報提供後に詐欺が露見する
法的規制の対象 多くの国で違法行為として規制される 多くの国で違法行為として規制される

ロマンス詐欺との類似点

ロッテリー詐欺とロマンス詐欺の類似点は、どちらも被害者の感情や欲望を操り、信頼できる人物を演出する手法を用いております。

両詐欺ともに被害者を誘惑し、金銭を奪うことを狙っています。

ロマンス詐欺とロッテリー詐欺の類似点は次の通りです。

  1. 騙す手法の類
    どちらの詐欺も、被害者をだます手法には感情を利用する要素があります。ロマンス詐欺では愛情や信頼を構築し、ロッテリー詐欺では高額な報酬や夢を演出して被害者を誘惑します。

  2. 信頼性の装い
    両方の詐欺では、詐欺師が信頼性を装うために公式な文書やロゴを模倣することがあります。被害者に対して本物の情報源であるかのように見せかけ、信じさせようとします。

  3. 金銭的な要求
    ロマンス詐欺では被害者からお金や贈り物を要求することがありますし、ロッテリー詐欺では参加費や手数料の支払いを要求します。どちらも被害者から金銭を引き出すことを狙っています。

  4. 夢や希望の演出
    どちらの詐欺も、被害者の夢や希望に訴える要素を持っています。ロマンス詐欺では幸せな未来やパートナーシップを約束し、ロッテリー詐欺では高額な報酬や景品を手に入れるチャンスを提示します。

  5. 未知の情報源への信頼
    両方の詐欺で、被害者がよく知らない相手や情報源に対して信頼を置く傾向があります。被害者は自身の欲望や感情に基づいて判断し、詐欺師の言葉を疑いなく受け入れてしまうことがあります。

ロッテリー詐欺の被害者にならたいための対策

あなたがロッテリー詐欺の被害者にならないための対策を以下にまとめます。

  1. 疑わしい情報には慎重な態度を持つ
    上記事例にもあったように、インターネットをしていて突然知らないくじや宝くじに関する通知が表示された場合、興奮せずに冷静に考えましょう。高額な報酬を約束する情報には疑念を抱き、簡単に信じ込まないよう注意しましょう。

  2. 信頼できる情報源から確認する
    もし当選通知や報酬の案内を受けた場合、公式なウェブサイトや連絡先を直接確認しましょう。詐欺師が模倣する公式文書やロゴとは違う情報を検索エンジンなどで多角的に探すことで、情報の正当性を確かめることができます。

  3. 個人情報を提供しない
    詐欺師は個人情報や銀行口座情報を要求することがあります。身に覚えのない情報提供は避け、個人情報の流出を防ぐために注意してください。

  4. 怪しい情報は警察に通報する
    もし怪しいくじや宝くじに関する情報を受け取った場合、最寄りの警察署などに通報しましょう。これによって詐欺の拡大を防ぎ、他の人々も被害に遭わないようにできます。

  5. 情報の裏付けを求める
    被害を受けそうな状況に直面した場合、身を守るために情報の裏付けを求めることが大切です。不明瞭な手続きや支払いには不参加を選び、詳細な説明を要求しましょう。

  6. 教育と情報共有
    身近な人々にこのロッテリー詐欺の手口や警戒すべき点を共有しましょう。教育と情報の共有によって、自身と他人を詐欺から守ることができます。

これらの対策を実践することで、ロッテリー詐欺の被害を最小限に抑えることができます。


疑わしい話があれば、次の公的な相談窓口へのご相談をおすすめします


参考文献:

作成 2023-08-24
■ 419詐欺とロマンス詐欺:違いと類似点を知って警戒を

「419詐欺(scam)」は、主に1970年代から1980年代にかけてナイジェリアを中心に広まり始めた詐欺手法です。

はじめのころは、手紙やFAXを通じて行われることが一般的でした。

これらの手紙やFAXは、ナイジェリアの高官や王族を名乗る人物が大金を持っているが、手続きや手数料の支払いが必要だと主張し、被害者からお金をだまし取る内容でした。

インターネットの普及と共に、1990年代から2000年代にかけて「419詐欺」は電子メールを介した詐欺として進化し、さらに多くの人々に拡散しました。

被害者に高額の遺産や当選金が約束され、その代わりに手数料や税金の支払いが求められるパターンが広く知られるようになりました。

このような詐欺メールは、被害者が大金を手に入れるために一連の支払いを行うことを要求し、被害者は結局大金を受け取ることはなく、詐欺師にお金を送る結果となることが多いです。結婚や仮想通貨の利益を約束するようなロマンス詐欺も同じです。

「419詐欺」は1970年代から1980年代に始まり、その後インターネットの普及とともに進化して現在に至るまで存在している息の長い詐欺手法です。

419の由来

この419という数字は、ナイジェリア刑法の419条に由来しており、金銭をだまし取るための詐欺的な行為を規制しています。

「419」は、いまでは419条で取り締まり対象となるような詐欺の種類を広く指す用語として使われ、ナイジェリアのみならず他の国々でも同様の手法で行われる詐欺活動を言い表すことがあります。

以下は、ナイジェリア刑法の419条の条文の日本語訳です。

ナイジェリア刑法第419条
偽計による物品の取得


偽計を用い、詐取の目的で、他人から盗品となり得る物を取得した者、または他人に盗品となり得る物を引き渡すようそそのかした者は重罪となり、3年の禁固刑に処される。

その物が1,000ナイラ以上の場合、7年の禁固刑に処される。

偽計によって誘引された契約を媒介として、物が入手されたり、その引渡しが誘引されたことは重要ではない。

犯罪者は、犯罪を犯していることが判明しない限り、令状なしに逮捕することはできない。

419詐欺とロマンス詐欺の関係

419詐欺とロマンス詐欺は、いずれも「前払い詐欺」の一種です。

前払い詐欺(または前払い金詐欺)とは、被害者に対してある種の支払いを事前に要求し、その後約束された商品、サービス、または報酬を提供しない詐欺行為のことを指します。

前払い詐欺で詐欺師は、高額の報酬、素晴らしい取引、あるいは価値のある商品やサービスを提供すると宣伝し、被害者から前払い金を騙し取ることを目的としています。

graph LR 前払い詐欺 --> 419詐欺 前払い詐欺 --> ロマンス詐欺 前払い詐欺 --> ロッテリー詐欺 前払い詐欺 --> ペット詐欺 前払い詐欺 -->インターネット上の商品販売詐欺 style 419詐欺 fill:#FADBDA style ロマンス詐欺 fill:#FADBDA

419詐欺とロマンス詐欺の違い

419詐欺とロマンス詐欺は、被害者から金銭をだまし取るという共通の目的を持っていますが、ターゲットや手法が異なる点で区別されます。

419詐欺は主にビジネス関係や投資家を狙い、高額な取引や遺産の受け取りなどの偽の口実で前払い金を要求します。

一方、ロマンス詐欺は恋愛関係を願う人々を狙い、偽の恋愛関係を築いて信頼を得た後、緊急事態や困難な状況を装って前払い金を要求します。

詐欺の種類 419詐欺 (ナイジェリア詐欺) ロマンス詐欺
ターゲット 主にビジネス関係や投資家を狙う 主に恋愛関係を願う人々を狙う
目的 被害者から金銭をだまし取る 被害者から金銭をだまし取る
手法 高額な取引、遺産の受け取りなどの口実で前払い金を要求 偽の恋愛関係を築いて信頼を得た後、緊急事態や困難な状況を演出し、前払い金を要求
コミュニケーション ビジネス関連の話題、法的手続きに関する議論など ロマンティックなメッセージや愛情表現、将来の計画など
イメージ 高利益のビジネス取引を提案する詐欺 ロマンスを通じて感情を利用する詐欺
影響 企業やビジネス関係者が被害に遭う 恋愛感情を持つ個人が被害に遭う
ナイジェリア詐欺とも呼ばれる "キャットフィッシング"(偽の個人情報を使ったオンライン詐欺)も含まれる

419詐欺とロマンス詐欺の類似点

419詐欺とロマンス詐欺は異なる詐欺の種類ですが、次の通りいくつかの共通点があります。

  1. 金銭の要求
    どちらの詐欺も、被害者から金銭をだまし取ることが目的です。419詐欺では高額な取引や遺産の受け取りなどの名目で、ロマンス詐欺では恋愛感情を利用して前払い金を要求します。

  2. 信頼の構築
    詐欺師は被害者と信頼関係を築こうとします。419詐欺ではビジネス関係を演出し、ロマンス詐欺ではロマンティックな関係を演出し信頼を得ます。

  3. 緊急事態や困難な状況
    詐欺師は被害者に対して緊急の事態や困難な状況が発生したと演出し、前払い金を要求します。419詐欺では法的手続きの進行を妨げるとか、急な支払いが必要だと言い、ロマンス詐欺では偽の病気や事故の発生を演出し、急な支援を求めることがあります。

419詐欺犯はどうやって被害者に接触するのか

419詐欺犯は、通常は電子メール、手紙、電話、ソーシャルメディア、オンライン広告などを通じて被害者と接触します。

これらの方法は、私達が日常接点のあるツールやメディアですので、怪しい人物からの接触には十分警戒する必要があります。

彼らは身分を偽装し、架空の物語やお願いで被害者の心を揺さぶります。一般的には以下の方法で被害者と接触します。

  1. 電子メールや手紙
    被害者に対して偽名や架空の組織、銀行、法人などからのメールや手紙を送ります。これらのコミュニケーションでは、大金の入手やビジネス取引の提案などが行われ、被害者に対する信頼を得ようとします。

  2. 電話
    詐欺師は被害者に電話をかけ、高額の報酬やプレゼントを約束し、彼らの興味を引きます。電話をかける際には、被害者の情報をインターネットや公開されているデータベースから入手していることがあります。

  3. ソーシャルメディア
    詐欺師はソーシャルメディアプラットフォームを利用して、架空のプロフィールやアカウントを作成し、被害者と接触します。友達リクエストやダイレクトメッセージを通じて詐欺を行うこともあります。

  4. オンライン広告
    詐欺師は、オンライン広告やクラシファイド広告サイトを使用して、高額な商品やサービスを提供するかのように見せかけて被害者を引き寄せます。

  5. ソーシャルエンジニアリング
    詐欺師は被害者の関心や個人情報に基づいて、より信頼性のある話を作り上げることで、被害者を欺くことを試みます。

419詐欺犯は上記のような方法で、あなたと接触し騙そうとします。十分お気をつけください。

419詐欺の被害を防ぐための注意点

419詐欺は、ロマンス詐欺との共通点があるビジネス系の詐欺です。あなたが詐欺の被害者とならないため、次のような注意と警戒が必要です。

  1. 疑いを持つ
    未知の人物からの急な金銭要求に対しては疑いを持つことが大切です。どんなに信頼できると思っても、急な前払い要求は慎重に考えるべきです

  2. 身元を確認する
    オンラインで知り合った人物や取引相手の身元を確認することが重要です。公式な連絡先を使って確認をとるなどして、相手が本当に信頼できるかを確認しましょう

  3. 感情と判断の分離
    相手が親しみやすい人物である場合、感情が判断を鈍らせることがあります。冷静な判断を保つために、感情と論理を分けて考える努力をしましょう。

  4. プライベート情報の保護
    他人に個人情報や預金口座の情報を安易に提供しないようにしましょう。詐欺師はこれらの情報を悪用してあなたを狙う可能性があります。

まとめ

他人との取引や関係を築く際には慎重さと冷静な判断が重要です。急な前払い要求や信頼関係の急速な構築には疑問を持ち、詳細な調査と確認を行うことが被害を防ぐための重要な鍵となります。

信頼できる人物は急な支払い要求などすることはありません。次の記事やチェックリストをもとに注意し相手を観察してください。


参考文献

作成 2023-08-22    更新 2023-08-24


国際ロマンス詐欺予防研究所に掲載している記事や写真などは、日本の著作権法や国際条約などで保護されています。
国際ロマンス詐欺予防研究所など著作権者の承諾を得ずに、転載、インターネット送信などの方法で利用することはできません。

Copyright © 2025 国際ロマンス詐欺予防研究所 All Rights Reserved.