愛に溢れた時間の裏側に潜むロマンス詐欺犯の冷酷な人物像とは?
ロマンス詐欺犯の人物像は多様ですが、一般的な特徴として以下のような共通点が挙げられます。
国際的なロマンス詐欺は、組織化された犯罪グループが活動することが多いです。これらのグループは、専門的なスキルやノウハウを持ち、効果的な手法を使って被害者を騙すことがあります。
ロマンス詐欺はオンライン上で行われることが多いため、テクノロジーに関するスキルを持つ人々が関与することがあります。コンピューターや通信技術を駆使して被害者を欺く手法を用いることがあります。
詐欺師は被害者の心理に働きかけて感情的な結びつきを作るため、心理学的な洞察力を持つ人々が関与することがあります。被害者の弱点や欲求を利用する手法が一般的です。
国際的なロマンス詐欺は、異なる国や地域の人々を対象にするため、複数の言語を話す能力をもつでしょう。
一部の詐欺犯は、金銭や権力への欲求からロマンス詐欺を行うことがあります。これらの動機によって、被害者を騙す手法を用いることがあります。
国際ロマンス詐欺犯の人物像は多様ですが、上記のような特定の共通点が存在します。組織犯罪の陰に潜む彼らは、専門的なスキルや心理学的な手腕を駆使して、被害者を騙し続けています。
オンラインのテクノロジーを駆使し、言語の壁を越えて被害者を惹きつける手法も多くあります。一方で、その犯罪が彼らの金銭等への欲望によって動機づけられることも少なくありません。
この人物像は常に変化しています。詐欺師は新たな手法を学び進化を続けているからです。
私達が被害を未然に防ぐためには、彼らの手法や特徴を知り、警戒心を持ち、情報を共有していきましょう。
美男美女の写真を送り付け、偽の愛を甘い言葉ささやき、被害者からお金をだまし取る卑劣な国際ロマンス詐欺犯たち。
一体、彼らはどこに潜んでいるのでしょうか?犯罪の糸を解きほどくために、オープンソースインテリジェンス(OSINT)がその鍵を握っているかもしれません。
オープンソースインテリジェンス(Open Source Intelligence、OSINT)とは、インターネットや公開された情報源からデータを収集し、分析して情報を得る手法のことです。
主に、公にアクセス可能な情報を対象としており、ウェブサイト、ソーシャルメディア、公的レポート、メディア記事などが含まれます。
OSINTは、セキュリティ、調査、情報収集、リサーチ、情報分析などの目的で幅広く利用されています。
オープンソースインテリジェンス(OSINT)は、国際的ロマンス詐欺犯の捜索において非常に役立つツールです。
以下に、OSINTがどのように役立つかを説明します。
OSINTは、詐欺師のオンラインプロファイルを収集し、その活動履歴やオンライン上の振る舞いを分析するのに役立ちます。
ソーシャルメディア、ウェブフォーラム、出版物、プロフェッショナルネットワークなどからの情報収集を通じて、詐欺師の背後にある情報を特定し、パターンを把握することができます。
例えば、このサイトはユーザーアカウントがSNSで既に取得されているかを調べるツールです。
CHECKUSERNAMES
検索キーワードに詐欺犯の使うアカウント名やメールアドレスを入力し、登録がないかどうか一括で検索する事ができます。
詐欺師が使用するIPアドレスやジオロケーション情報をトレースすることで、詐欺師の実際の位置を特定する可能性があります。
これにより、詐欺師の国際的な活動拠点を突き止めることができるかもしれません。
(例)P2Location.com
詐欺師は、架空のプロフィール写真や画像を使用することがあります。
OSINTを使用して、これらの画像を逆検索し、その他のウェブサイトやソーシャルメディアプロフィールで同じ画像が使用されているかどうかを調べることができます。
これにより、複数の偽アカウントが同じ画像を使用している場合、詐欺師の活動を特定する手がかりを得ることができます。
(例)Google Images
詐欺師は特定の言語やコミュニケーションパターンを使用することがあります。
OSINTを通じて、詐欺師が使用する表現や言葉の選択を分析し、その情報を他のオンラインコミュニケーションで検索することで、複数の被害者に同じ手法を使用している詐欺師を特定することができます。
(例)X, Facebook等のSNSサービスで固有の言い回しを検索する
ただし、OSINTは公開されている情報に基づいているため、プライバシーやデータ保護の観点から慎重に使用する必要があります。
また、詐欺師が技術的手法を使って自分の足跡を隠す可能性もあるため、専門家や捜査機関と連携して使用することが重要です。
以上、オープンソースインテリジェンス(OSINT)について、ご紹介しました。
オープンソースインテリジェンス(OSINT)は、国際ロマンス詐欺の捜索において、詐欺師のオンラインプロファイルやIP情報を分析し、偽アカウントの写真検索、言語分析などを通じて詐欺師の捜索に役に立つ方法の一つです。
49歳のマキシマス・オクウディリ・アディレは、アメリカのロマンス詐欺師で、主に高齢者を標的にしていました。
彼は詐欺の収益を不正に隠す「マネーロンダリング」と、嘘の納税申告書を提出する罪により逮捕され、裁判で有罪判決を受けて5年間の刑と罰金が課せられました。
判決の一環として、アディレは被害者一人ひとりに96万ドル(約1億3,601万円)を支払うよう命じられました。
被害金は総額230万ドル(約3億2千万円)だったので、被害者に戻るお金の割合は 96万ドル ÷ 230万ドル = 約42% です。
この話は、被害金の返還が難しいロマンス詐欺の例外的な事例です。
被害金が返還されたのは、犯人が逮捕されて警察によって捕まり、裁判でお金を戻すように命令されたことが理由です。
2017年から2020年の間に犯罪が行われたとされています。したがって、以前の被害であっても、警察に報告しておけば、このように被害金が返還される可能性があります。
ただし、犯人がどの国の人かがわからない場合、どこに報告すればいいかという問題もあります。
まずは日本の警察、そしてアメリカのFBIなどにも報告することができます。その手続きを踏むことで、被害金の返還が実現する可能性が高まります。
参考文献:
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