この記事ではアリスの悲しい経験を通じて、国際ロマンス詐欺の深刻な問題に焦点を当てます。
被害者の心理的な弱点をついた巧妙な手口、甘い約束に隠された闇、そして家の売却まで求められる恐ろしさについてお話しし、このような詐欺に遭わないための対策を考えてみましょう。
カナダに住むアリスは、夫に捨てられ離婚した後に孤独を感じ、出会い系サイトで出会った魅力的なジョンという男性と関係を築こうとします。ジョンは、自分はインドでの大規模な都市建設プロジェクトに関わっているエンジニアだと言いました。
ジョンとの関係が進むにつれ、アリスは彼の金銭的な問題に巻き込まれます。ジョンは財布を盗まれ、仕事のための資金不足になったと話し、アリスに助けてくれと支援を求めました。
アリスはジョンが約束する二人の未来を信じていました。そのため、アリスは複数回にわたり、ジョンにお金を送金しました。
さらに、ジョンはアリスに彼が関わるプロジェクトの労働者への支払いのために、彼女の家を売却するように言い始めました。 ジョンは弁護士を雇ってアリスに大量の現金を持ち出させるように要求します。
しかし、アリスは家を売る前に自分が詐欺に巻き込まれていることに気づき、娘と協力して警察にそれまでの被害を報告しました。
彼女は最終的には彼に送金した合計25,000ドル(日本円で約350万円)の金銭的な被害に遭いました。
アリスが離婚後に心の傷を抱えていること このような心理的に不安定な状態は、詐欺師が狙うところです。
詐欺師の巧妙な操作 詐欺師のジョンは、魅力的なプロフィールや甘い約束を用いてアリスの信頼を得ます。そして彼が抱える金銭的な問題を訴え、彼女の感情を操ります。
以上、海外における国際ロマンス詐欺の事例をご紹介しました。
詐欺師は、最初に魅力的な偽のプロフィールで被害者を引き寄せます。そして、被害者と信頼関係を築き、急な問題が生じたとして、被害者からお金を要求し、支払わせます。
この事例では、詐欺師は非常に悪質で、被害者に家を売るような要求をしました。もし被害者が実際に家を売っていれば、さらに深刻な状況に陥っていたでしょう。
これは詐欺では?と思ったら、送金をする前に、すぐにお住まいの自治体の消費生活センター等にご相談ください。
消費者庁の「消費者ホットライン=局番なしの『188』
国際ロマンス詐欺の目的は、「お金をだまし取ること」です。
詐欺師は、裕福な女性や未亡人、不倫関係を求める男性などを狙っています。
被害者の中で、40歳から69歳までの年齢層が最も詐欺の被害に遭う割合が高く、70歳以上の被害者の報告被害額が最も高いことが報告されています。
国際ロマンス詐欺は、外国人詐欺師や外国人を装った日本人詐欺師がインターネット上のSNSやマッチングアプリ、出会い系サイトなどを利用して言葉巧みに被害者を騙す手法を用いています。
被害者は恋愛感情につけ込まれ、大金をだまし取られることがあります。
インターネットで知り合った人物は、実在するのかさえわかりません。何らかの理由で送金を求められても、絶対に送金してはいけません。
例えば、あなたが自分の仮想通貨の口座から出金するための手数料や、緊急に必要な家族の治療費などの名目で、詐欺師はあなたにお金を要求します。
ひとたびお金を支払ってしまうと、取り戻すことは極めて困難です。
少しでもおかしいなと感じたら、お金を払う前に次のような専門機関に相談してください。
参考文献:
この詐欺は被害者の感情を利用し、金銭や個人情報を騙し取ることを目的としています。
特に国際的ロマンス詐欺は、詐欺師と被害者が異なる国に位置しているため、解決が複雑な場合があります。
以下に、国際的ロマンス詐欺の代表的な手口のランキングをご紹介します。
この手口では、オンラインで出会った相手と恋愛関係を築いて信頼を得た後、金銭や個人情報を騙し取る手口です。
詐欺師は、まず被害者に恋愛感情を抱かせます。詐欺師はとても親切で、すぐにあなたのことを好きだというでしょう。
詐欺師はあなたに、毎日何度も何度もメッセージを送ってきます。詐欺師である魅力的な異性と自分は、もしかして付き合っているのか?と思ってしまうような親密な関係を作り出します。
しかし、最終的には、緊急事態や急な経済的な問題を持ち出してお金を要求してきます。結局、国際ロマンス詐欺はお金に行き着きます。
この手口では、詐欺師は自分を軍人(アメリカでは特に多い)、外交官、またはハイクラスのビジネスマンなどの社会的に高い地位にある人物と偽ります。
彼らは被害者に対して、経済的なトラブルや法的な問題を抱えていると主張し、お金や個人情報の提供を求めます。
この手口では、詐欺師は被害者との直接の対面を避けるために、ビデオチャットや電話の使用を嫌がることもあります。
この手口では、詐欺師は被害者に対して、高利回りの仮想通貨や株式などの投資のチャンスを提案します。
彼らは実在する企業や仮想通貨の名前を使用し、高いリターンを約束しますが、実際には詐欺師が作ったウソの投資プロジェクトです。
被害者はお金を投資し、しばらくすると詐欺師は姿を消します。
遺産相続を名目とした国際的な詐欺が増加しており、日本語で書かれた手紙やメールが広まっています。
この詐欺では、実在する企業の社員を騙った個人資産管理人が、死亡した日本人の親族として手紙の受取人を指名し、遺産相続手続きを依頼してきます。
しかし、これらの手紙やメールに記載されている情報はすべて事実ではなく、実際に関与した人物も本人ではありません。
この詐欺は、遺産を現金化するために手数料や送金のためのお金をだまし取ることを目的としています。
もし、心当たりのない遺産相続に関する手紙やメールを受け取った場合は、焦ってお金を振り込まずに詐欺の可能性を疑うことが大切です。
この手口では、詐欺師はウソの出会い系サイトを用意し、検索エンジンからやってくる被害者を待ちます。
出会い系サイトがウソであることを見抜きにくいのは、これらのサイトがよくできており、何百もの偽のプロフィール、さまざまなコンテンツ、および「カスタマーサービス」担当者がいることです。
出会い系サイトの魅力的な異性にメッセージを送信しようとすると、出会い系サービスはあなたに費用をを請求します。
ただ、その相手は詐欺師なので、これは無駄な支払いです。
また、被害者が個人情報を提供することで、さらに別のウソの出会い系サイトから連絡が届き、詐欺が繰り返されます。
以上、国際ロマンス詐欺の手口をご紹介しました。
詐欺師は常に新しい手法を開発しています。個人情報や金銭の提供に際しては、常に注意を払い、不審な活動に関して警戒心を持つことが重要です。
参考文献:
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