銀行口座と仮想通貨ウォレットアドレスには重要な違いがあります。それは何でしょうか?
銀行口座番号は通常、各通貨に対して1つだけで、取引の記録は「入出金履歴」で管理されます。
一方、仮想通貨ウォレットアドレスは通常、各通貨に対して2つの異なるアドレスを持ちます。取引の記録は「トランザクション」で管理されます。
これらの違いは、法執行機関や調査機関にとって非常に重要です。
なぜなら、どの通貨に関連付けられた取引が行われたかを正確に追跡し、犯罪捜査や監査などで重要な情報を提供するために、正確な情報が必要だからです。
それでは詳しく見ていきましょう。
銀行口座番号には、次のような特徴があります。
これに対し、仮想通貨口座番号(ウォレットアドレス、入出金アドレス)には、次の特徴があります。
以上、仮想通貨と仮想通貨の口座番号(アドレス)の違いをご紹介しました。 銀行口座の番号は入出金で1つ、仮想通貨のアドレスは入出金で2つある、ということです。
警察など捜査機関に被害届を出す前の調査時などに、ご参考にいただければ幸いです。
仮想通貨は、国際ロマンス詐欺犯にとって匿名性が高く、トランザクションが追跡しづらいため、詐欺者は被害者に対して仮想通貨を送金させることがよくあります。
被害者は詐欺で騙された後でも、仮想通貨の送金先を特定するのが難しいため、返金や法的措置を取るのが難しくなります。
では、その追跡しづらいとされる「トランザクション」とはなんでしょうか?
仮想通貨におけるトランザクション(取引)とは、デジタル通貨の送金や交換を指します。
これは、仮想通貨を送信者から受信者に送るプロセスです。トランザクションには、送金額、送信者のデジタル署名、受信者のアドレスなどの情報が含まれます。
これらのトランザクションは、分散型台帳技術であるブロックチェーン上で記録され、検証されます。
通常、トランザクションがブロックチェーンに追加されると、不正な操作を防ぐために多くのノード(コンピューター)によって承認される必要があります。
これにより、信頼性とセキュリティが確保され、仮想通貨の送金や取引が実行されます。
トランザクションを調査するWeb上のツールには、次のようなものがあります。
Blockchain Explorer(ブロックチェーンエクスプローラー):
Blockchain Explorerを使えば、トランザクジョンの詳細を確認することが可能です。
一方で、仮想通貨が犯罪に使われると、その匿名性によりトランザクションの追跡が極端に難しくなります。
このような問題を解決するため、さらなる法規制や予防・支援の仕組みが整備され、一人でも多くの被害者を救済し、そして被害者を増やさないことが望まれます。
FATF(Financial Action Task Force)は、金融活動作業部会という国際的な組織です。
この組織は1989年に設立され、本部はパリにあります。
FATFの主な役割は、国際的な金融システムを悪用して行われるお金の洗浄(マネーロンダリング)やテロ資金供与などの犯罪行為を防ぐためのルールやガイドラインを策定し、国々にその実施を促進することです。
FATFは、国際的な金融システムの安定性と透明性を高め、犯罪行為やテロ活動の資金調達を防ぐために、各国政府と連携しています。
具体的には、銀行や金融機関がお金の流れを監視し、不正な取引を防ぐための規制や手続きを整備することを奨励しています。
また、仮想通貨や暗号資産に関する規制にも焦点を当てており、その分野でもルールの策定と実施を支援しています。
FATFは世界中の国々と協力し、国際的な金融システムの安全性と透明性を向上させるために重要な役割を果たしています。
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